半固体と従来型モバイルバッテリーの違い。速くなるのは電池ではなく規格の世代

半固体モバイルバッテリーに買い替えると、何が変わるのでしょうか。電池の中身だけでなく、USB-Cや急速充電、本体のつくりまで確認し、マクセル、エレコム、バッファロー、CIOの現行製品を公式情報で比べました。半固体が向く人と、従来型で十分な人も紹介します。

半固体モバイルバッテリーシリーズ

記事概要
半固体モバイルバッテリーとは?半固体の仕組み、全固体電池との違い、メーカーごとに異なる定義や購入前の注意点を紹介します。
メリット・デメリット長く使える可能性や安全対策といったメリット、充電の速さや重さ、処分方法など変わらない点を紹介します。
従来型モバイルバッテリーとの違い半固体と従来型の違いを、電池の中身、USB-C、急速充電、最大出力、重さなどから比較します。
本当に発火しにくい?半固体が発火しにくいとされる理由、各社の釘刺し試験や安全対策、事故情報から分かることを確認します。
寿命と処分「約2000回使える」という数字の読み方、使用をやめるべき異常のサイン、正しい回収・処分方法を紹介します。

「半固体のモバイルバッテリーに買い替えたら、充電も速くなるのか」。

答えは、必ずしもそうではありません。

半固体かどうかは、電池の中身の話です。USB-CやUSB PD、最大出力は、充電の速さや使いやすさに関わる話です。従来型の電池でも、新しい製品なら急速充電に対応できます。

数年前のモバイルバッテリーから買い替えれば、ケーブルをUSB-Cにまとめられたり、スマートフォンを速く充電できたりするでしょう。ただし、その多くは半固体になったからではなく、製品そのものが新しくなったためです。

半固体で変わるのは、電池の中で使う液体の量や状態です。さらに、半固体モデルでは、安全性や寿命について詳しく説明するメーカーも増えています。

「半固体だから充電が速い」と思って選ぶと、必要な性能が足りないこともあります。電池の種類だけでなく、端子、急速充電への対応、最大出力、本体の重さまで確認する必要があります。

半固体かどうかだけでは、使いやすさは決まらない

モバイルバッテリーを買い替えたときに変わるのは、電池だけではありません。見るべきところは、次の4つです。

  1. 電池の中身
    液体を使う従来型か、その液体をゲル状にしたり量を減らしたりした半固体系か

  2. ケーブルを挿す端子
    Micro-USBやUSB-Aか、USB-Cか

  3. 急速充電への対応
    一般的な充電か、USB PDやPPSを使った急速充電か

  4. 本体のつくり
    保護機能、残量表示、本体の形や重さ

「iPhoneを速く充電したい」なら、半固体かどうかより、USB PDに対応しているか、最大何Wで充電できるかを確認したほうが確実です。

「できるだけ長く、安心して使いたい」なら、電池の中身に加えて、保護機能や、メーカーが安全性についてどこまで説明しているかも見ておきたいところです。

半固体も従来型も、リチウムイオン電池

従来型のリチウムイオン電池では、電気をためたり取り出したりするために液体が使われています。

半固体系では、その液体をゲル状にして動きにくくしたり、使う量を減らしたりしています。液体を使わない全固体電池とは別のものです。

ただし、半固体のつくり方はメーカーによって違います。

マクセルは、電池の中で使う液体を従来より約50%減らしたと説明しています。

バッファローは、液体をゲル状にして、電池の中にとどめる仕組みと説明しています。

CIOは、電池の中身だけでなく、充電や放電を管理する仕組みまで含めて独自の基準を設けています。

同じ「半固体」という名前でも、使われている仕組みや考え方は同じではありません。

商品名に半固体と書かれているだけでは、どのような電池なのかまでは分からないということです。4社の説明は、半固体モバイルバッテリーの基礎解説にまとめています。

半固体モデルは、安全性について詳しく説明されている

半固体モデルを見ていて、従来型との違いを強く感じるのは、安全性についての説明です。

従来型の製品ページでは、過充電やショートを防ぐ保護機能と、法律で定められた基準を満たしていることを示すPSEマークの説明が中心でした。

半固体モデルでは、さらに詳しい情報を公開するメーカーが増えています。

たとえば、電池の中で使う液体をどのくらい減らしたのか。電池に釘を刺したときにどうなるのか。異常が起きたときに、どのようなガスが発生するのか。安全性を高めるために、どのような設計を採用したのか。

買う前に確認できる情報が増えたのは、良い変化だと思います。

ただし、こうした試験で問題が起きなかったからといって、普段の使用でも絶対に事故が起きないとはいえません。

試験で分かるのは、決められた条件で電池がどのような状態になったかです。実際に使われている製品で、事故の起きやすさがどれだけ変わるのかまでは分かりません。

半固体と従来型で事故の起きやすさがどれだけ違うのかは、まだ公的なデータで確認できないためです。

半固体で確実に変わったといえるのは、安全性が証明されたことではなく、買う前に確認できる情報が増えたことです。

発火しにくさについては、半固体モバイルバッテリーは本当に発火しにくいのかで詳しく確認しています。

「約2000回使える」なら、従来型より買い換えサイクルが長くなってお得なはず

半固体モデルで目を引くのが、くり返し使える回数です。

エレコムの現行製品では、従来型に約500回、半固体モデルに約2000回と書かれています。数字だけを見ると、半固体は4倍長く使えるように思えますし、4倍も電池寿命が延びるなら、そっちを買いたいですよね。

エレコムの説明にはこのようにも書かれています。

従来のリチウムイオン電池(※)を使うモバイルバッテリーのサイクル寿命は約500回。半固体リチウムイオン電池は、電解液をゲル状にすることで化学的安定性が高まり、約2000回と従来の約4倍の電池寿命を実現しています。 ※液体電解質のリチウムイオン電池 半固体モバイルバッテリー(10000mAh/35W)

この説明なら絶対こっちが欲しくなりますし、従来型を買う理由はほとんどなくなると思います。

充電の速さは、半固体ではなくUSB PDと出力で決まる

USB-C、USB PD、PPSは、似た場面で使われますが、それぞれ意味が違います。

USB-Cは、ケーブルを挿す端子の形です。

USB PDは、スマートフォンやパソコンに合った大きさの電力を送れる急速充電の規格です。

PPSはUSB PDの一種で、充電する機器の状態に合わせて、送る電力を細かく変えられます。

大切なのは、USB PDやPPSは半固体だけの機能ではない、ということです。従来型のモバイルバッテリーでも対応できます。

また、端子がUSB-Cだからといって、必ず急速充電に対応しているわけでもありません。

スマートフォンを速く充電したいだけなら、従来型のUSB PD対応品でも目的を果たせます。

反対に、半固体モデルを選んでも、USB PDに対応していなければ、充電が速くなるとは限りません。

なので僕は製品ページを開いたら、「半固体」という文字より先に、USB PDに対応しているか、最大何Wで出力できるかを見ます。

実際に売られている製品を比べてみる

半固体と従来型を比べるなら、容量や大きさが近い製品を選びたいところです。

ただし、電池以外の部品や機能まで、まったく同じ製品はありません。下の表は、電池だけの違いを示すものではなく、実際に販売されている製品同士を比べたものです。

販売価格は、店や時期によって変わるため載せていません。購入前に、その時点の価格を確認してください。

下の機能で用途や希望を選ぶと、自分に関係する項目に印が付きます。条件に合わない製品は、理由とともに薄く表示されます。

点数を付けて順位を決めることはしていません。何も選ばなくても、表はすべて見られます。

使用頻度
充電したい機器
重視すること

条件を選ぶと、この記事の比較表で「この条件で効く」行に印が付き、条件に合わない製品は理由つきで薄くなります。順位は出しません。

マクセル:大きさが同じ2製品を比較

マクセルの半固体モデルと従来型モデルは、本体の大きさが同じです。容量と最大出力も近いため、ほかの製品より違いを比べやすくなっています。

各社公式ページの公称値です。価格・在庫は表示しません。「根拠」は出典へのリンクで、A1=公的機関・規格、A2=査読論文、B1=メーカー仕様、B2=メーカーまたは委託機関の試験、C=UPTIME実測、D=二次情報です。「安全性の開示」は開示の量であって、安全性の順位ではありません
項目マクセル MPC-CSSB10000PDマクセル MPC-CEPD10000
区分半固体従来型
メーカーの呼称半固体電池
容量10,000mAh10,000mAh
定格エネルギー記載なし記載なし
1Whあたりの重量(算出)
最大出力20WUSB-A 18W20W
USB PD対応入力18W・出力20W対応入力18W・出力20W
PPS記載なし記載なし
外形寸法68×143×16.5mm68×143×16.5mm
重量約235g約250g
くり返し充電約2,000回メーカー公称試験条件の公開なし記載なし
安全性の開示
回収(JBRC会員)要確認JBRC会員名簿が2026年8月22日時点でメンテナンス中(HTTP 503)要確認JBRC会員名簿が2026年8月22日時点でメンテナンス中(HTTP 503)
確認日2026年8月22日2026年8月22日

両製品の情報は、公式ページで2026年8月21日に確認しました(半固体従来型)。

本体の大きさは同じですが、半固体モデルのほうが約15g軽くなっています。

ただし、本体の中で使っている部品や、その置き方まで同じとは限りません。15gの差が、半固体になったことだけで生まれたとは断定できません。

僕がこの2製品から選ぶなら、15gの違いよりも、従来型にはくり返し使える回数が書かれていないことのほうが気になります。

エレコム:従来型は軽く、半固体は出力が高い

次は、エレコムの半固体モデルと従来型モデルです。

どちらも10,000mAh帯ですが、本体の形が違います。マクセルの2製品ほど、条件は揃っていません。

各社公式ページの公称値です。価格・在庫は表示しません。「根拠」は出典へのリンクで、A1=公的機関・規格、A2=査読論文、B1=メーカー仕様、B2=メーカーまたは委託機関の試験、C=UPTIME実測、D=二次情報です。「安全性の開示」は開示の量であって、安全性の順位ではありません
項目エレコム EC-C61MNエレコム EC-C42LBK
区分半固体従来型
メーカーの呼称半固体リチウムイオン電池
容量10,000mAh10,000mAh
定格エネルギー38.5Wh3.85V/5000mAh×236.5Wh3.65V/10000mAh
1Whあたりの重量(算出)5.7g/Wh5.2g/Wh
最大出力35W30W
USB PD対応対応30W
PPS対応最大33W(5〜11V/3A)記載なし
外形寸法70×114.6×19mm58×81.5×26.5mm
重量約220g約190g
くり返し充電2,000回メーカー公称試験条件の公開なし500回メーカー公称試験条件の公開なし
安全性の開示
  • 電解液の低減対象未特定): 電解液のゲル化により液漏れを防ぎ、可燃性有機電解液の使用量を低減根拠B12026年8月22日確認
  • 保護機能完成品): 過充電・過放電・過電流防止、短絡保護、温度検知の5つの保護機能根拠B12026年8月22日確認
  • 設計基準の開示セル): 内蔵電池はJIS C 62133-2:2020およびJIS C 8715-2:2024に準拠した安全設計(メーカー説明)。PSEは特定以外の電気用品根拠B12026年8月22日確認
回収(JBRC会員)要確認JBRC会員名簿が2026年8月22日時点でメンテナンス中(HTTP 503)会員製品ページに「一般社団法人JBRCの回収対象製品」と明記(会員名簿での確認は未了)メーカー公称
確認日2026年8月22日2026年8月22日

こちらは、2026年8月22日に公式ページで確認した値です(半固体従来型)。

同じ10,000mAh帯でも、電力量を示すWh、本体の形、最大出力が違います。

そのため、電池の種類だけを比べる組み合わせではありません。「今、この2製品から選ぶなら、どちらが自分に合うか」という見方が合っています。

従来型は半固体モデルより約30g軽くなっています。一方、半固体モデルは最大出力が高く、くり返し使える回数も約2000回と書かれています。

バッファロー:半固体モデルだけUSB PDに対応

バッファローでは、半固体モデルのBMPBSA10000BKと、従来型の10,000mAh帯モデルBSMPB10030C3BKを比べます。

どちらも2026年8月22日に公式ページで確認しました。

従来型モデルは、USB PDに対応していません。半固体モデルでは、電池の中身だけでなく、急速充電への対応も新しくなっています。

各社公式ページの公称値です。価格・在庫は表示しません。「根拠」は出典へのリンクで、A1=公的機関・規格、A2=査読論文、B1=メーカー仕様、B2=メーカーまたは委託機関の試験、C=UPTIME実測、D=二次情報です。「安全性の開示」は開示の量であって、安全性の順位ではありません
項目バッファロー BMPBSA10000BKバッファロー BSMPB10030C3BK
区分半固体従来型
メーカーの呼称半固体電池
容量10,000mAh10,000mAh
定格エネルギー37Wh36.3Wh3.63V/10,000mAh
1Whあたりの重量(算出)5.7g/Wh5.3g/Wh
最大出力30WUSB Type-C×2、単ポート時15W単ポート(USB Type-C 5V/3A)。3ポート合計3.6A=18W。USB Type-A 5V/2.4A
USB PD対応非対応「USB PDでの充電には対応していません」
PPS対応5〜11V/3A、5〜16V/2A記載なし
外形寸法74×116×15.2mm約・突起部除く51×102×28mm約・突起部除く
重量約210g約191g
くり返し充電記載なし約500回メーカー公称試験条件の公開なし
安全性の開示
  • 釘刺し試験対象未特定): 破損時や高い負荷がかかった状況を想定した物理試験で釘刺し試験を行い、燃えにくさを確認したと説明根拠B22026年8月22日確認
  • 圧壊試験対象未特定): 破損時や高い負荷がかかった状況を想定した物理試験で圧壊試験を行い、燃えにくさを確認したと説明根拠B22026年8月22日確認
  • 設計基準の開示完成品): PSE適合、UN38.3合格(メーカー説明)根拠B12026年8月22日確認
  • 保護機能完成品): 過電流・過電圧の異常を検知して動作を停止する2段階の回路と、安全装置付きのバッテリーセル。PSE適合根拠B12026年8月22日確認
回収(JBRC会員)要確認JBRC会員名簿が2026年8月22日時点でメンテナンス中(HTTP 503)要確認JBRC会員名簿が2026年8月22日時点でメンテナンス中(HTTP 503)
確認日2026年8月22日2026年8月22日

この2製品で目を引くのは、くり返し使える回数です。

従来型モデルには約500回と書かれていますが、半固体モデルには回数が書かれていません。

これは、電池を作った会社から示された約2000回という数字を、バッファローが製品の売り文句に使わなかったという説明にもつながります。

書かれている数字だけでなく、なぜ書かれていないのかまで確認する必要があると分かる例です。

CIO:同じ半固体系でも、充電性能は機種によって違う

CIOでは、2026年8月22日時点で8機種の「半固体系」モバイルバッテリーを販売しています。公式製品一覧で確認しました。

ここでは、そのうち10,000mAh帯の4機種を並べます。

CIOの従来型製品では、条件の近い比較相手を今回見つけられませんでした。そのため、半固体と従来型を比べる表ではありません。

見てほしいのは、同じCIOの半固体系でも、急速充電への対応が機種によって違うことです。

ワイヤレス充電に対応したSLIMⅡ Wireless2.2 SS10Kは、PPSに対応していません。公式ページには、USB PD対応とも書かれていません。

一方、ほかの3機種はUSB PD 3.0とPPSに対応しています。

半固体系だからといって、どの機種も同じ速さで充電できるわけではありません。半固体かどうかとは別に、それぞれの機種がどの急速充電に対応しているかを見る必要があります。

5,000mAhのSLIM II Wireless2.2 SS5KとEx04 CABLE SS5K、20,000mAhのTRIO 35W SSとTRIO 67W SSは、容量が違うため表から外しました。元のデータには含めています。

CIO公式ページに書かれている数値です。価格と在庫は表示しません。「根拠」は出典へのリンクで、A1=公的機関・規格、A2=査読論文、B1=メーカー仕様、B2=メーカーまたは委託機関の試験、C=UPTIME実測、D=二次情報です。「安全性の開示」は開示の量であって、安全性の順位ではありません
項目CIO SMARTCOBY SLIMⅡ Wireless2.2 SS10K(CIO-MB30W1C-SSA10K-S2W25)CIO SMARTCOBY Ex05 Wireless2.2 Pro CABLE SS10K(CIO-MB35W2C-SS10K-EX05)CIO SMARTCOBY SLIMⅡ Wireless2.2 Pro SS10K(CIO-MB35W1C-SS10K-S2W25)CIO SMARTCOBY Pro SLIM SS(CIO-MB35W2C1A-SSA10K-S)
区分半固体半固体半固体半固体
メーカーの呼称半固体系半固体系半固体系半固体系
容量10,000mAh10,000mAh5000mAh×2セル10,000mAh5000mAh×2セル10,000mAh5000mAh×2セル
定格エネルギー39.2Wh3.92V/10000mAh37Wh7.4V/5000mAh37Wh7.4V/5000mAh39.1Wh7.82V/5000mAh
1Whあたりの重量(算出)5.1g/Wh6.4g/Wh6.1g/Wh4.8g/Wh
最大出力30WUSB-C単ポート時。Qi2.2ワイヤレス25W35Wケーブル出力。Qi2.2ワイヤレス25W35WUSB-C。Qi2.2ワイヤレス25W35WUSB-C単ポート
USB PD記載なし対応USB Power Delivery 3.0対応PD3.0対応PD3.0
PPS非対応FAQで「PPS非対応」と明記対応最大33W(5〜11V/3A)対応最大33W対応最大33W(5〜11V/3A)
外形寸法70×102×14mm69.3×103.4×22.7mm約・リング含む70×101×17mm約。メーカー表記は約101×70×17mm66.8×98.3×16mm
重量約200g約238g約225g約187g
くり返し充電約500回メーカー公称試験条件の公開なし約400回メーカー公称試験条件の公開なし約400回メーカー公称試験条件の公開なし約300回メーカー公称試験条件: 約300回の充放電後も初期容量の約80%を維持する設計(メーカー説明)
安全性の開示
  • 設計基準の開示完成品): 「従来のリチウムイオン電池と比べて燃えにくい設計」(メーカー説明。個別の試験条件は記載なし)根拠B12026年8月22日確認
回収(JBRC会員)会員CIOのお知らせに「JBRCの会員企業として」と明記(会員名簿での確認は未了)メーカー公称会員CIOのお知らせに「JBRCの会員企業として」と明記(会員名簿での確認は未了)メーカー公称会員CIOのお知らせに「JBRCの会員企業として」と明記(会員名簿での確認は未了)メーカー公称会員CIOのお知らせに「JBRCの会員企業として」と明記(会員名簿での確認は未了)メーカー公称
確認日2026年8月22日2026年8月22日2026年8月22日2026年8月22日

古い製品からの買い替えなら、半固体でなくても違いは大きい

Micro-USBやUSB-Aが中心で、急速充電にもあまり対応していない数年前の製品から買い替える場合は、使いやすさの違いを感じやすくなります。

ケーブルをUSB-Cにまとめられる。USB PD対応なら、スマートフォンだけでなく、タブレットや一部のノートパソコンも充電できる。本体そのものを充電する時間も短くなります。

残量を数字で確認できたり、本体が熱くなりすぎないように見守ったりする製品も増えています。

こうした変化は、半固体かどうかに関係なく得られます。

僕が2022年のレビューのころにカバンへ入れっぱなしにしていたAnker PowerCore Fusion 3は、最大15W出力でした。

ここから現在の20〜35WでUSB PDに対応した製品へ替えれば、電池が半固体かどうかに関係なく、スマートフォンの充電は目に見えて速くなるはずです。

ただ、これは半固体になったことによる変化ではありません。モバイルバッテリーそのものが新しくなったことで得られる変化です。

古い従来型が、すべて危険というわけでもありません。本体が膨らんでいない。異常に熱くならない。メーカーのリコール対象にもなっていない。そのような状態なら、半固体が登場したからといって、慌てて捨てる必要はないと思います。

古い製品との比較は、モバイルバッテリーがどれだけ進化したかを知る参考になります。

ただ、これから買う製品を選ぶなら、現在販売されている製品同士で比べたほうが公平です。

毎日使うなら半固体。週に数回なら従来型でも十分

僕の判断を先に書くと、使う頻度が週に数回以下なら、従来型のUSB PD対応品で十分だと思います。

半固体モデルの価格が高くても納得しやすいのは、ほぼ毎日使う人です。くり返し使える回数の違いが、長く使ううちに効いてくるからです。

また、自分ではなく家族に持たせる場合など、安全性についてメーカーがどこまで説明しているかを重視する人にも向いています。

半固体モデルが向いている人

  • ほぼ毎日使い、充電と使用をくり返している人
  • できるだけ長く使える製品を選びたい人
  • メーカーが公開している試験内容まで確認して選びたい人
  • 安全性について詳しく説明されていることに、価格差分の価値を感じる人

従来型で十分な人

  • 軽さと価格を優先したい人
  • 必要な急速充電の性能を、従来型の製品で満たせる人
  • 使う頻度が週に数回以下の人
  • 今使っている製品に異常がなく、数年ごとの買い替えで構わない人

最初に見るのは、半固体かどうかではなく充電性能

モバイルバッテリーを選ぶときは、まず自分のスマートフォンやパソコンに必要な最大出力を確認します。USB PDやPPSが必要なら、それに対応している製品を選びます。

その条件を満たした製品の中で、くり返し使える回数や、安全性についてメーカーがどこまで説明しているかを比べます。

最後に、半固体モデルの価格が高くても、その違いに納得できるかを考えればよいと思います。

そうすれば、「半固体だから」という理由だけで買ったのに、必要な急速充電に対応していなかった、という失敗を避けられます。

反対に、充電の速さだけで選び、安全性や長く使える可能性を見落とすこともありません。

実際に使える容量、発熱、本体の充電時間を含め、半固体に替えても変わらない点や注意点は、メリット・デメリットの記事で紹介しています。

今使っている製品をいつまで使えるかは、半固体モバイルバッテリーの寿命と処分で紹介しています。

比較に使った情報と、メーカーからの提供について

著者は僕、UPTIME運営者です。

比較表に載せた数字は、各メーカーが公式ページで公表しているものです。マクセル、エレコム、バッファロー、CIOの各製品ページを2026年8月22日に確認しました。マクセルとバッファローの開発者記事は、2026年8月21日にも確認しています。

表に載せているのはメーカーの公表値で、僕が測定した結果ではありません。
記事に登場する製品は、メーカーからの貸し出しや提供も受けていません。

記事の構成や比較表の作成にはAIを利用しています。

AUTHOR

UPTIME|編集者・個人開発者

テクノロジー系Webメディアで編集長を務め、記事企画や編集方針の策定、制作チームの運営、メディア改善に携わってきました。現在は、編集経験にデータ分析と個人開発の知見を掛け合わせ、ガジェットやAI、仕事道具について、自身の使用経験や調査をもとに記事を書いています。

UPTIMEでは、ガジェットを取り入れることで仕事や生活がどう変わるのか、どんな人に向くのか、逆に買わないほうがよいポイントまで整理して伝えています。